ケーススタディー: パナホーム様(2011年4月号掲載)
パナホーム
広報・渉外部長 杉本幹生氏
活動拠点も東京に移し積極的な活動
組織変更の狙いは、より積極的な広報活動の展開を目指したものです。昨年秋に中期経営計画を発表し、縮小均衡から拡大均衡に方針を転換しました。リフォーム事業を中心としたストック事業強化という戦略から再び新築へと軸足を移し、環境革新企業を旗印に受注1万棟に挑戦しようという計画を掲げました。それに向けての営業体制、本社組織の見直しの中で広報体制も一新しました。
3月までは広報は広報宣伝部として本社のある大阪に拠点を置いていました。同じ部署内で活動していたので連携や調整をする上での利点はありましたが、広報と宣伝では方法も対象者も異なるので、それぞれに積極的な活動を目指し分離することとなりました。
広報の活動としては、リリースの発信や発表会の設定、ホームページの運営、社内報の作成、記者の方を対象とした見学会の実施などがあり、記者発表をする際には毎回東京に出向いていました。しかし、雑誌など東京が中心のメディアへの対応を強化するには東京で活動したほうがよいのは言うまでもありません。
広報も渉外も情報を扱うという面では近い性格を持っています。渉外部は、業界団体や行政との対応、入手した情報を関連部署や経営幹部に伝え企業活動に結びつけていくことを主な業務としています。たとえば新たに決定した住宅政策の情報を収集し、それを営業活動にどう反映していくかといった役割です。
景気浮揚のための様々な住宅政策、CO2削減のための政策が打ち出されるようになり、住宅政策との連動が営業には不可欠となっています。広報と渉外というと一見珍しい組み合わせに見えますが、収集した情報を営業だけでなく広報活動に取り込んで相乗効果を図っていくことが最大のミッションと捉えています。国や団体の政策を見極めた上での計画的な情報発信も可能となります。
例えば、今回の震災対応で「応急仮設住宅」に関する広報対応や「震災復興支援商品」のリリースなどは、よい事例になったのではないかと思います。
4月から全国発売した『CASART』
目に見える成果としては露出量を増やしていきたいと考えています。今までも見学会などを実施してきましたが、東京という立地を生かしてさらに頻度を増やしたいと思っています。
また、雑誌がよい例ですが、対象となるメディアの数が大阪に比べて東京は非常に多く、4月以降、取材依頼や問い合わせも増えています。大阪でのリレーションも生かしつつ、東京でも顔の見える関係を構築し、記者の方とのパイプを強化していきたいと思っています。
また、当社はパナソニックのグループ会社ですが、東京に広報拠点を移したことでグループ企業との距離も近くなりました。「家まるごと」「エコアイディア」の考え方を念頭に、連携してのPR等、広報としてもグループの持てる力をもっと打ち出していきたいと思っています。
4月からは新商品『CASART(カサート)』の全国発売というエポックがありました。敷地が狭くても15cmきざみで対応できる都市型の商品で、東京のマーケットを意識して開発したものです。昨年末に記者発表、まず1月に東京圏を中心に愛知県や大阪府でも発売、4月からは全国発売を前提に広報計画を組んでいたのですが、3月に東日本大震災が起こり、スタートはやや粛々としたものになってしまいました。夏から秋にかけて再構築したいと思っています。
同時に今秋には、環境革新住宅の「CO2±0住宅」の発売が控えています。「CO2±0」をわかりやすく示して、その上で商品の良さをきちんと伝えていきたいと思います。そのためにどのような広報活動を展開していけばいいのか、現在まさに計画の詰めを行っているところです。
東日本大震災については、住宅メーカーの使命としてグループ一丸で応急仮設住宅の供給に力を入れるとともに、被災地域を対象にした「復興支援商品」を発売しました。被災地での建替えや新築需要に対応できるよう特別仕様・特別価格を設定しています。当社商品の特長であるタイル外壁とソーラー発電システムを標準仕様としたもので、問い合わせも多く反響は大きいです。
東京に拠点を移して初年度ですが、パナホームの広報は東京に出てきて変わったといわれるよう頑張っていきたいと思います。
